【死亡事故の慰謝料増額】高速道路での死亡事故。加害者の悪質さ等を主張し、通常の慰謝料額を超える慰謝料額が認められた。
事案の概要
高速道路の事故で亡くなった方のご家族からのご相談でした。
ご相談にいらいした時は、加害者の刑事裁判(自動車運転過失致死罪)が始まるタイミングでした。
解決の内容
相談者が刑事裁判で意見を述べること(被害者参加制度)を希望されたため、そのお手伝いもさせていただきました。
検察庁に行って打合せを行ったり、相談者が法廷で読み上げる意見の内容を調整する等のサポートをさせていただきました。
刑事裁判の終了を待ち、民事裁判で損害賠償請求を行いました。加害者には、制限速度を大幅にオーバーしていた等の悪質な事情がありましたので、その点を効果的に指摘し、残されたご家族の無念を丁寧に説明しました。
その結果、判決では、同様事例での一般的な慰謝料額と比べて300万円程度多い金額が慰謝料として認められました。
また、加害者側は、被害者にも過失があると反論してきましたが、警察の調査結果等をもとに加害者の反論に矛盾があることを指摘し、判決では被害者に過失がなかったという認定を受けることができました。
判決で認められた総損害額は約9700万円でした。
ポイント
刑事裁判が始まる直前にご相談いただきました。刑事裁判で、遺族として意見を述べる機会があるがどのようにしたらいいかわからないとお困りでしたので、まずは刑事裁判のサポートからさせていただきました。民事裁判での損害賠償請求では、加害者の悪質さやご遺族の心情を丁寧に説明し、通常よりも多くの慰謝料額を認めてもらうことができました。過失割合についても、多量の刑事裁判の記録を詳細に分析し、加害者の主張の矛盾点を明らかにすることによって、被害者に過失はなかったことを認めてもらうことができました。その他の損害項目についても緻密な立証を行いました。これらの訴訟活動が功を奏し、判決では、同様事例で想定される賠償額を大きく上回る損害が認定されました。
※この事例は、当事務所開設前に担当した事案です。